松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

憐れみという祝福を祈り求める

「愛する子テモテへ。父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように。」(2テモテ1:2)

 パウロはエフェソ教会に仕え、福音のために苦闘しているテモテに向かって、「愛する子テモテよ、テモテよ」と優しく語り掛けた後で、すぐさまテモテのために「父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように」と祈りました。
 普通、パウロの手紙では「恵みと平和」を祈るのですが、テモテに宛てた手紙では、その2つの祝福に加えて、「憐れみ」を祈り求めています。何故、パウロは神さまの憐みがテモテに働くようにと祈っているのでしょうか。
 実は、テモテという働き人の抱え持つ弱さと共に、その彼が牧会の務めを託されたエフェソ教会の課題がたくさんあったからです。そうしたことを知れば知るほど、恵みと平和という神さまからの祝福に加え、どうしても憐れみという祝福を祈り求める必要がありました。

 ところでパウロがテモテのために祈り求めた「憐れみ」とは何でしょう?
 聖書に出てくる「憐れみ」とは、自分ではどうしようも出来ないような弱さや足りなさに対する神さまの特別なお取り扱いの祝福のことを意味します。
 テモテは、牧師として、器の小ささ、若さ、肉体的な弱さ、そして性格的な弱さを抱えていました。ある意味でいくら頑張っても、どうにもならない事柄を抱えていたテモテを見たパウロが、神さまに向かって、このようなテモテのために切に祈り求めたことが、「憐れみ」という神さまからの祝福でした。
これこそ、この時のテモテが一番に必要としていたことだったからです。私たちもパウロのようなとりなしの祈り手として成長させていただきたいですね。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘