松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

ひとり神のみ前に

「さて、主は巨大な魚に命じて、ヨナを呑み込ませられた。ヨナは三日三晩魚の腹の中にいた。」(ヨナ2:1)

 『あなたの神は小さすぎる』という書物があります。
私たちが何の気なしに理解している神さまと、聖書を通し、歴史を通し、そして何よりもイエス・キリストを通してご自身をあらわしておられる真の神が、いかにかけ離れた存在であるのか、をあらわした本です。
それによると、私たちが神さまをどのようなお方として信じているか、知っているかが、実は、その人の具体的な信仰生活を大きく左右することを説いています。
 さて、そのようなことを踏まえて、このヨナ書を読む時、ヨナは、神さまのことを、《自分の願いどおりになる「神」》、もっと言えば、《自分たちの都合の為に利用しうる「神」》として、小さく、小さくしていたように思います。
非常に、自己満足的な信仰になっていたように思います。
 そうした自己中心な男を悔い改めへと導こうとされるお方が、聖書の神さまなのです。
 ヨナ書を読むと、まず神さまは大嵐を送られたことが分かります。そして、巨大な魚に呑み込ませ、ヨナをひとり、ご自身の御前へと引きずり出されたのです。
 巨大な魚の腹に独りぼっちにさせられることはヨナにとっては辛くて痛い経験でした。忙しさの中で、人々の間で、「忙しい、忙しい」と言いつつも「ちやほやされた生活」が彼には快適でしたから・・・。
でも、神さまは、全ての人々、全ての責任から解き放って、このヨナをひとり神の前に座らせたのです。
 ひとり御前に静まることを、神はヨナに求められました。そのために、巨大な魚を送ったのです。それほどまでに、御言葉と祈りの時を持つことを、神さまはヨナに求めたのです。

 ところで、今のあなたに、神さまは何を願っておられるでしょうか。「ひとり神の御前に出ること」かもしれませんね。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘