「その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイ5:9b)
『3匹の可愛い狼』という話をご存知ですか?
あるところに3匹の可愛い狼とお母さんがいました。
ある日、お母さんが「そろそろ家を出て、自分たちの家を造りなさい。でも悪い大豚には気をつけるのよ」と言って彼らを送り出しました。
しばらく行くと煉瓦を運んでいるカンガルーに会いました。3匹はその煉瓦で家を建てたのです。そこに例の大豚がハンマーを持って来て壊してしまったのです。
悲しくなった狼たちは「もっと丈夫な家を建てなくちゃ」と、コンクリをこねているビーバーに頼み、コンクリで家を建てたのです。
今度の家はコンクリの塀に囲まれ「基地」のようないかめしい造りです。
そこに例の大豚が電気ドリルを持って現れ、あっと言う間に滅茶苦茶に破壊してしまうのです。
彼らは「もっともっと丈夫な家を建てなくちゃ」と考えました。そこに鉄条網や鉄骨や鉄板を積んだサイが運転するトラックが走って来たのです。サイから材料をもらった彼らは鉄の家を建てました。
塀や周囲には鉄条網が巡らされた「要塞」のような家です。
再び大豚がやってきました。するとダイナマイトをしかけ、簡単に吹き飛ばしたのです。
この時初めて狼たちは考えました「何かが間違っている。きっと間違った材料で造ったんだ」と。
そこへフラミンゴが、お花を一杯積んだ手押し車を押してきました。彼らはそのお花で家を建てたのです。そこへ悪い大豚がやってきました。
そして「フウーっと吹いて、ぶち壊してやる!」と大きく息を吸い込んだ途端、甘い花の香りがフワッと鼻に入り、突然心が優しくなり、「俺は今まで何て悪い豚だったのだろう」と悔い改めたのです。
そして互いが「こんにちは」と挨拶を交わし、一緒に遊び始め、それ以降、4匹は仲良く幸せに暮らした、というお話です。
神さまの平和を祈り求める私たちの日々の歩みでありますように。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘