「わたしたちが愛するのは、神がまずわたしたちを愛してくださったからです。」(1ヨハネ4:19)
進学のために南林間を離れるJr.チャーチの生徒に先生が『恵みの契約』をプレゼントするということで、先生はそこに居た私に「何か書いていただきましょう」と本を手渡してこられたことがありました。
何と書こうかと少し考えてから「○○兄 あなたは大切な人です」と書きました。本をその生徒に渡した時、受けとった彼はその言葉を読みニコッと笑顔を見せたのです。何かが伝わった感じがしました。
実は、その前に『あたたかいまなざし』という本を開いたら、最初のページに「松本雅弘様、徳子様、あなた方は大切な人です」と書かれた言葉を見つけたのです。
それは、その本の著者に書いていただいた言葉でした。私は何回か静かにゆっくりとその言葉を味わったのです。すると不思議に温かなものが私の心を包んでくれました。
「雅弘 あなたは大切な人です」。聖書を読むと、そうした神の語りかけに気づかされます。そしてホッとして嬉しくなるのです。
ところが私たちの周囲では「大切にされないことの悪循環」が起こっています。悲しいことにそうした悪循環の被害者であり加害者なのが私たちです。本当は「あなたは大切な人」なのに、周囲から聞こえてくるメッセージはその逆なのです。
ではこの悪循環を断ち切るにはどうしたらよいでしょう? 悪循環のただ中で「あなたは大切な人です」との神のメッセージを聴き取るようにすることです。そして聴き取ったあなたが、今度は別の誰かに「あなたは大切な人です」と伝えることです。
このようにして「新しい愛の循環」を起こすことです。
今日、あなたと出会う方に「あなたは大切な人です」と語りかけてみてください。言葉に出せなければ心の中でそう言ってください。きっとそこに「新しい愛の循環」が起こりますから。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘