松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

ザカリアなる神

「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい。」(ルカ1:13)

 ザカリアは神殿で仕える働きに選ばれました。これは一生に一度あるかないかの光栄な奉仕です。
神さまは老祭司ザカリアを選び、その奉仕の最中に「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい」と語られたのです。
 これに対してザカリアは「何によって、わたしはそれを知ることができるのでしょうか。わたしは老人ですし、妻も年とっています」と答えています。
 考えてみれば、これまでに何度も熱心に捧げた「子をお与え下さい」という祈りをすっかり忘れてしまっていました。
その祈りが、今実現しようとしているのに、当のザカリアは、あまりにも常識的、人間的な判断で御言葉の約束を理解しようとしています。

 ところで「ザカリア」とは「神は覚えておられる」という意味の名です。
祈ったことすら忘れているザカリアの名前は、「神は覚えておられる」というのです。皮肉です。
 神はあなたの祈りを全部覚えておられる。「祈ったのに答えられない」という話をよく聞きますが、そうした時、問題は神にあるのではなく、信仰の目が開かれていない私の側にあるのです。
御業を受け止める霊的センスがないために、その尊い出来事を見落とし、その代わりに、自分の経験と判断の物差しで御言葉を理解しようとするのです。

 神さまは何と言われたでしょうか。「わたしの言葉は、時が来れば必ず実現する言葉だ」と言われるのです。
 御言葉をくださるお方は「ザカリアなる神」です。「覚えておられる神」であるが故に、祈りは必ず聞かれる。最善の方法で最善の時に「ザカリアなる神」は答えてくださるからです。
 今まであなたは何を祈り求めて来ましたか?

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘