松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

方向転換

「言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある。」
(ルカ15:7)

 ある時、ファリサイ派の人たちは徴税人や罪人たちがイエスさまのところにやって来て食卓を共に囲んで喜んでいる姿を見て、「この人は罪人たちを迎えて、食事まで一緒にしている」と批難しました。
つまり彼らの心の中には、どこかで自分は奴らとは違うのだ、自分はOKだけど、彼らはダメな人間なのだ、というような思いがあったのではないかと思います。
 これに対してイエスさまは、「言っておくが、このように、悔い改める必要のない99人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある」と語られたのです。
 これはイエスさま一流の皮肉ですね。自分は正しいと自分で思っているに過ぎない。そのように、別に神さまを信じなくてもやっていけると思っている人には、悔い改めはおろか、神さまが居ても居なくても関係ない、ということになります。
 でも本当に自分の弱さや自分の無価値さに打ちのめされているような、それこそ、自分は他の人と違って迷い出てしまったのではないかと思えるような人が、その弱さのゆえに、その無力さのゆえに、悔い改めて神さまを発見することが出来たら、
それは本当の意味で神さまが一番喜ばれることなのだと、イエスさまは言っておられるのです。

 ファリサイ派の人や律法学者は、徴税人を見、そしてその仲間の人たちを「罪人」と呼んでは、軽蔑していたのです。そして、そうした人たちと喜んで食事をしていたイエスさまさえも馬鹿にしていました。
でも、どうでしょう。今日の聖句を通してイエスさまは全ての人に「悔い改めなさい」というメッセージを伝えています。
 聖書の「悔い改め」とは「方向転換する」という意味です。

 今日のあなたの歩みは、神の方向を向いていますか? 一度、確認してみてくださいね。

 いってらっしゃい。

 牧師 松本雅弘