松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

本当のブラック・スワンがやって来た

「あなたの御言葉は、わたしの道の光、わたしの歩みを照らす灯」(詩編119:105)

3月18日、突然、柴田主事からメールが来ました。
「松本先生、本当のブラック・スワンがやって来ました。一年前のことがちょうど役に立つのではないかと思います。・・」。
「ブラック・スワン(黒い白鳥)」とは、昨日まで「絶対ない」と言われていた事象が、今日、現実となる、突然襲い来る出来事を指す言葉です。
 昨年の長老研修会に「声なき者の友の輪」に派遣されている柳沢美登里信徒宣教者の同労者、陣内俊先生をお招きしました。
そこで、『ブラック・スワン』で有名になったタレブの続編、『反脆弱性』から学ばれたことを分かち合ってくださいました。

従来、A地点からB地点に行こうとする場合、ちょうど電車で移動するように、あらかじめ地図(計画)を用意し、それに従えばよかった。
ところが社会状況の変化の中、目的地が明確でも、そこへ至る正確な地図を描くことの出来ない時代が到来した。ちょうど飛行機で行くように、臨機応変に空路を選択し目的地に向かう。
つまり直線的な計画は無意味となる。そしてポストモダンの今は、電車でも、飛行機でもない、濃霧に覆われ目的地すら霞んで見えない状況で、クルマを運転して進むような中に置かれているのではないか、と。
そして最後タレブに触れ、今、問われている事柄は、「反脆弱性(ぜい弱でないこと)」だ、と指摘されたことを思い出します。
今、私たち誰もが新型コロナウイルス感染症によるパンデミックという、突如現れた「ブラック・スワン」の前に、全く見通しの立たない状況に置かれています。

でも、思うのです。この状況でも、変わることのないお方がおられことを。だから今こそ、そのお方に心を高く上げましょう。
そのとき必ず、御言葉が光となり、あなたの次の一歩を照らすことでしょう。

いってらっしゃい。

牧師 松本雅弘