「あなたがたはこの世に倣ってはなりません。むしろ、心を新たにして自分を変えていただき、何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい。」(ローマ12:2)
人間の心には「私とは一体だれであるのか」という問いがあります。犬や猫はそんなこと考えませんね。これが、聖書が語る「神のかたち」に創造された人間だけの悩みです。
そして、私たちの自己像、あるいは「セルフ・イメージ」は私たちの生き方を左右します。
たとえば、親との関係において、否定的な言葉掛けばかりを受けて育ちますと、表面的には反発しますが、心の深いところで「私はダメな人間だ」と思い込んでしまうことがよくあると言われます。
でも聖書は正反対のことを教えています。聖書は、御自身が造られた人間を御覧になった神さまが、「はなはだ、良い!」と言ってくださっているのです。神さまはあなたを「はなはだ良い」ものとしてお造りくださったのです。
でも、どうでしょう。日常の人間関係において「ダメね、ダメね」と言い合って生活していると、「対自分」に対して本音のところで、「自分はダメだ」と思ってしまうのです。
また、人間関係でも、「あなたはダメね」と言われたくありませんから、一生懸命、ダメにならないように努力するのです。
このようなパターン・悪循環から抜け出すためにはどうしたらよいのでしょう?
神さまは、聖書の言葉を聞きなさいと教えています。聖書の言葉に耳を傾け、聖書に示された神さまの御心に触れなさいと説くのです。
神さまがいかにあなたを愛し、尊い存在として受け入れておられるのか、あなたの本当の価値に気づくようにと励ますのです。そこから新しい歩みが始まるからです。
今日も、あなたに注がれている神さまの温かな眼差しの内に健やかに歩まれますようにと祈ります。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘