「わたしたちが見、また聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたもわたしたちとの交わりを持つようになるためです。わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです。」(1ヨハネ1:3)
人間は神との交わりを必要とする者であり、同時に人との交わりの中で人間らしく生きるように創られています。
ところが罪によって神さまとの関係がズレてしまい、自分をそのままで受け入れることが困難になり、人間関係においても相手を信頼しありのままの自分を委ねることが難しくなりました。
〈私のことを知ったら嫌われてしまう〉と思い、人間関係には常に不信感や警戒心が付きまとうものとなってしまいました。その象徴が、腰に巻いたイチジクの葉っぱでしょう。
救いとは回復ですから、最初のヨジレをほぐすところから全てが始まります。つまり、神さまと和解し、次第に自分自身と和解し、さらに周囲との和解が始まります。
今まで神さまから離れて生きていましたから、心の奥底に渇きを覚えていました。その渇きを埋めるために、利用するような人間関係しか築くことができなかった私が、命の源である神さまに繋がることによって心の渇きが癒されます。
その結果、落ち着いて人間関係を築くことが可能になる。それがクリスチャン生活の恵みです。
ですから、より良い人間関係を持とうと思えば、まず神さまとのパイプを太くしていただくことを祈り求めることから始める。
その交わりの中で、神さまの前にありのままに受け入れられ?愛されていることを深く知るわけですから、今度は、その神さまに愛されている自らを?私自身が恵みの中で受け入れ?感謝していく。
そうすると、不思議と、人との競争心も和らぎ、むしろ、人の善さを認め、弱さを労わる私へと変えられていきます。感謝と祈りから、それがスタートしている、ということです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘