松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

心のうちに御言葉をたくわえる

「わたしはあなたにむかって/罪を犯すことのないように、心のうちにみ言葉をたくわえました。」(口語訳 詩編119:11)

 カインとアベルはそれぞれの捧げ物をたずさえて主なる神の御前にやって来ました。すると主は弟のアベルの捧げ物に目を留めるのですが、兄カインの捧げ物を顧みることをなさいませんでした。
 二人の捧げ物のちがいはどこにあったのでしょう?そのちがいとは、恵みの神さまへの感謝と献身の姿勢のちがいにあったと思います。
 さて、カインは、主が弟の捧げ物にだけ目を留めたことを不満に思い、そして地に顔を伏せて憤ったのです。
主はそのようなカインを憐れみ、「どうして怒るのか。どうして顔を伏せるのか」と問いかけ、怒りをおさめるようにと諭されました。
 しかしカインは、そのような主の憐れみを振り切って、弟アベルを殺害してしまいます。
彼の父母アダムとエバが罪を犯した後、わずか一世代で、罪が「殺人」という「実」を結ぶ事実に恐れを覚えるのです。
そしてこうしたことは、カインや彼の両親であるアダムとエバだけの問題ではなく、私たち自身の問題でもあります。
さて、今日の聖句はそうした私たちに、罪から自らを守る具体的な方法を教えています。それは御言葉をたくわえることです。
この聖句を記したのはダビデですが、ここで彼は様々な経験を通して神さまから教えていただいた、罪から身を守る知恵を語っているのです。

「わたしはあなたにむかって/罪を犯すことのないように、心のうちにみ言葉をたくわえました。」(口語訳)

心にたくわえた御言葉は新たな行動へと導くことでしょう。その行動は習慣となり、あなた自身の人格を形成していきます。
そして最後に人生の方向づけも定まっていくのです。その大事な一歩が御言葉をたくわえるところから始まります。
今日、この聖句を暗誦するところから始めてみませんか。

いってらっしゃい。

牧師 松本雅弘