松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

眠りをお与えになる神

「主御自身が建ててくださるのでなければ/家を建てる人の労苦はむなしい。主御自身が守ってくださるのでなければ/町を守る人が目覚めているのもむなしい。
朝早く起き、夜おそく休み/焦慮してパンを食べる人よ/それは、むなしいことではないか/主は愛する者に眠りをお与えになるのだから。」(詩編127:1−2)

 ある雑誌の投稿です。
「聞いてくださいよ、ウチの旦那ったらどうしようもないケチで出不精。いっつも家でゴロゴロ。たまに休みに出かけようと誘おうもんなら、血相変えて怒鳴るんです。
外へ出たって、やれ食事だ、買い物だと金を使うだけじゃねえか。その上体力も使う。外へ出りゃあ、事故の心配もしなきゃならん。家で寝てるのが一番なんだ!ま、今はまだ良いんです。
アタシも仕事で疲れている旦那を無理に誘うつもりはありません。でも、将来を思うとネ。退職してもゴロゴロして、そのうち生きてたってつまらねェ、なんて言い出すんじゃないかと思って・・・」

 先の見えないコロナ禍の行方、いつかやってくると言われる大地震・自然災害、ハンドルが握られていないように見える政治、考えてみると未来に何の展望もなくなってくるような状況が私たちの周りにあります。
投稿に登場する夫婦のため息が聞こえてくるような現実があります。
確かにこの世界に神がおられなかったら、絶望するしかありません。「生きてたってつまらねェ」と言いたくなる気持ち、よく分かります。
でも聖書はこうした中で主御自身が働きを始め、働きを完成してくださることを教えています。
主なる神は、始めてくださった善き業をキリストの再臨の日に必ず完成してくださいます。ですから、たとえ私たちを取り巻く現実が心配だらけであったとしても、御心が成ることを信じ、眠ることが許されていると詩編作者は告白するのです。
このことを心に留めたいと思います。

いってらっしゃい。

牧師 松本雅弘