松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

十字架の言葉

「十字架の言葉は、滅びゆく者には愚かなものですが、私たち救われる者には神の力です。」(Ⅰコリント1:18)
 軍人であり、文学者であった、ルー・ウォーレスというアメリカ人がいました。彼は無心論者で、人間を人生から逃避させると思えたキリスト教に対し怒りを持ちつつ生きていました。  ある時、彼は、友人たちに対し、「自分はいつか必ず、キリスト教を抹殺するために本を書く」と宣言したそうです。そして何かに取り付かれたかのように研究に没頭し始めました。5年もの期間、イスラエル、ヨーロッパとアメリカの主要な大学で学び、死に物狂いで研究に没頭しました。その彼が『キリスト教撲滅論』の第一章を書き終え、第二章に取り組んでいた、ある日の夜、突然、ペンを投げ出すと、椅子から崩れ落ちるようして、「わが救い主よ。わが神よ」と祈ったそうです。それまでずっと敵であったキリストに向かって、彼は「わが救い主よ、わが神よ」と叫び降参したのです。 三日目に空っぽになったキリストの墓。その後、あの頼りない、おびえた姿でいたはずの弟子たちの中に起こった大きな変化。生命をかけた宣教と殉教。そうです。実はずっと、十字架と復活の事実がウォーレスの心を悩ませ続けたのでした。 「父よ、彼らをお赦しください。彼らは、何をしているか自分でわからないのです!」 十字架の上のキリストの叫びが、彼の心を捕らえて離さなかった。彼はキリストを救い主と告白し、クリスチャンになることを選びました。そして、それまでの原稿を破り捨て、その同じペンを取って、あの名作、『ベン・ハー』を書き上げたのです。彼は、本当にキリストを愛する者へと変えられていった。多く赦されていることを実感したからです。 十字架を見上げる時、神の豊かな赦しの恵みをいただくことができます。 今日も十字架の愛をもって生かされていること覚えて過ごしましょう。
いってらっしゃい。 牧師 松本雅弘
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