「静まれ、私こそが神であると知れ。」(詩編46:11a)
私たちの多くは、様々に否定的な言葉を受けながら大人になってきました。その結果、自分の欠点や弱さと上手に向き合うことに難しさを覚えます。それを見ないようにしたり、隠して生きようとしたりします。 私自身、今でもそうした傾向と戦いながら生活しています。でも、少しずつですが、神さまの恵みによって新しい現実が私の中に始まっていることを教えられます。それは、他人と比較して自分を確認する必要が薄れて来たという現実です。いい意味で、「人は人、私は私」と割り切るようになってきました。それは、神さまの瞳に映るほんとうの私の姿を、聖書の言葉を通して知らされ続けているからです。 「エクササイズ」の第一巻に紹介されていたエピソードを思い出してみましょう。真っ白な紙に1つでもシミや汚れが付くと、私たちの傾向としては、その部分だけが意識されてしまい、その他、真っ白な部分の白さに注意がいかなくなる傾向が私たちにはあります。つまり、何もしないでいると恵みや祝福よりも、「黒いシミ」が気になってしまう。私たちに当てはめて言えば、弱さや失敗の方ばかりに心が向いてしまう傾向があります。ですから大事なことは、意識的に思い起こすことです。 一日が終わって、床に就き、今日一日を振り返るとき、無意識に振り返るならば、必ず黒いシミの部分が思い起こされます。そして最後に、「ああ、今日もダメだった」と思います。それでも元気ある人ならば、「よし、明日は頑張るぞ」と思います。 でも、神さまの導きは少し違います。「静まれ、私こそが神であると知れ」と言われるのです。そのお方の御前に心を静め、聖書の言葉を深く思い巡らす。意識して、その御言葉を通して、神さまはどのようなお方で、そのお方の目にこの私はどのような者として映っているのかを思い起こすのです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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