「キリストにおいて教えられたはずです。」(エフェソ4:21)
私にとって忘れることの出来ない信仰の経験があります。 大学1年生の時に、キリスト者学生会で「聖書の読み方」の訓練会がありました。アメリカ人の主事が、本当に丁寧に、手取り足取り導いてくださったのですが、その時の聖書の読み方、「何がかかれているか(観察)」、「それはどういう意味か(解釈)」、そして最後に、「今の私にとって何を意味しているか(適用)」という3つのステップを踏んで聖書を読む訓練を受けました。あの時に学んだことは、牧師になった今でも有効です。 ところで、学生時代、その主事から他にもたくさんのことを学びました。 ある時、「どこで、誰から学んだのですか」と主事に訊ねたことがあります。当時、献身を考えていた私は、その主事の出身神学校を知りたいと思ったからです。 すると主事は、一呼吸置いて、「私はイエスさまから学びました」と答えられました。何か強い不思議な衝撃が私の体を走り抜けていく感じがしたのです。 ちょうどその時、直接、その主事から教えを受けているように、イエスさまに直接お会いしてイエスさまから学んだ。主事とイエスさまとの交わりが本当にリアルなものであることがよく伝わってきて、「私も、そうしたイエスさまとの親しい交わりをいただきたい」と真剣に思うきっかけになりました。 よく「キリストを知る」ということと「キリストについて知る」の間には、大きなギャップがあると言われます。「キリストについて」と言う場合、そこでは、あいだに人を介してもいい。でも、パウロが、「キリストにおいて教えられ」を新共同訳では「キリストに結ばれて教えられ」と訳していますが、まさにキリストとの個人的で親しい関係の中で知ることが起こるということでしょう。キリストから直接聴く機会をたくさん持ちたいものです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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