「王はこう誓った。『この私をあらゆる苦難から救い出してくださった主は生きておられる。』」（列王記上１：２９）
神について知ることと神を知ることの間の大きな違いについて、ある方がりんごのたとえで話しています。 りんごについて知っている人とは、それがどこで栽培され、一本の木にどれくらいの実がなり、どんな種類があるかを知っている人です。りんごを知っている人とは、それがどれほど美味しいか食べてその味を知っている人です。 ここでダビデが、「この私をあらゆる苦難から救い出してくださった主は生きておられる」と語るこの言葉は、まさにりんごを食べるように、今までの主なる神さまとの長い間の歩みを通して、神を味わってきたという深い経験から語られたものでしょう。 ところで、ダビデが言う「あらゆる苦難」の中には、王としての苦労がありましたし、犯した罪による苦しみも含まれていました。姦淫の罪、殺人の罪、人口調査の罪等。 家庭内にも様々な苦しみがありました。子ども同士の確執と殺し合い、最愛の息子のクーデターと死。そうした一切合財含めてダビデは「あらゆる苦難」と語るのです。 そうした「あらゆる苦しみから主は私の命を救い出してくださった、生けるお方なのだ」と告白するほどにダビデは、神さまをそのようなお方として体験してきたのです。 時には争いも起こるでしょう。自分の思い通りにならないこともありますが、実は御心こそが私たちにとっての一番の幸いであることを、ダビデは目撃し、実感し、それ故に喜ぶことができました。私たちもそのようなダビデに続く者でありたいと願います。 ところで、あなたは、どのようなお方として神さまを信じておられますか。今までの歩みを振り返って、神さまをどのようなお方として経験されたでしょうか。今日、どこかで時間を取って、神さまとの歩みを振り返ってみましょう。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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