「主は巨大な魚に命じて、ヨナを呑み込ませたので、ヨナは三日三晩その魚の腹の中にいた。」(ヨナ2:1)
J.B.フィリップス著、『あなたの神は小さすぎる』という書物があります。私たちが思い描く「神」と、聖書を通し、歴史を通して、何よりもイエス・キリストを通してご自身をあらわしておられる真の神が、いかにかけ離れた存在であるのか、をあらわした本です。著者によれば、私たちが神さまをどのようなお方として信じているか、知っているかが、実は、その人の具体的な信仰生活を大きく左右することを説いています。 そのようなことを踏まえて、このヨナ書を読むとヨナは、神さまのことを、《自分の願いどおりになる「神」》、もっと言えば、《自分たちの都合にしたがって利用しうる「神」》へと神さまを小さくしてしまったように思います。その結果、彼の信仰はきわめて自己満足的な信仰となりました。 そうした自己中心な男を悔い改めへと導こうとされるお方が、聖書の神さまなのです。 ヨナ書を読むと、まず神さまは大嵐を送られたことが分かります。さらに巨大な魚を備え、ヨナを呑み込ませ、ヨナを独りご自身の御前へと引きずり出されたのです。 巨大な魚の腹に独りぼっちにさせられることはヨナにとっては辛くて痛い経験だったでしょう。周囲に向かって「忙しい、忙しい」と言いつつも「ちやほやされた生活」がヨナには快適だったようでしたから…。でも神さまは、ヨナをすべての世界から解き放って、彼を御自身の御前に座らせたのです。 独り御前に静まることを、神はヨナに求められました。そのために、巨大な魚を送ったのです。それほどまでに、神さまは御言葉と祈りを通してご自身に向き合うことをヨナに求めたのです。 ところで今のあなたをご覧になる神さまは、あなたに何を願っておられるでしょうか。「独り神の御前に出ること」かもしれませんね。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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