「その日、風の吹く頃、彼らは、神である主が園の中を歩き回る音を聞いた。そこで人とその妻は、神である主の顔を避け、園の木の間に身を隠した。神である主は人に声をかけて言われた。『どこにいるのか。』」(創世記3:8−9)
私たち人間にとって、「あなたは誰か」という問いかけはとても重要なものです。神さまは聖書を読む私たちに、時々、その問いかけをなさいます。 あなたはどこから来て、どこに行くのでしょうか? 私は牧師をしていますので、時として教会の方々の最期の場面に立ち会うことがあります。また、共に信仰生活をして来られた方々や、また自分自身の頭に白いものが増えるのを目の当たりにして、どうしても「行き先」、「終わり」というものを考えざるを得ない経験をします。 勿論、普段は忙しさの中で忙殺されていますが、独り静かに祈ったり、聖書を読んだりしますと、「あなたは誰ですか」と神さまから問われているように思うのです。 そして、「あなたは誰ですか」という問いに対して、「私はあなたの子です。あなたのものです」と答えるところまで来た時に、本当の平安を頂く事ができる経験をいたします。それは私たちの心深くに「私は誰」という「所属」を確認したい人間だけに備わっている欲求が心の中に埋め込まれているからだと思います。私たちは「心のふるさと」を求めているからです。 私たちには神さまの肖像が刻み込まれています。それは言い換えれば、認めようが認めまいが、神さまが心のふるさとである、ということです。 普段は、生活の忙しさの中で、そんなことを考えていません。しかし、あのアダムとエバを愛された神さまが「あなたはどこにいるのか」と問いかけたように、「あなたはどこにいるのか。私のもとに帰って来なさい」といつも招いておられるのです。 あなたは誰ですか?そして今、どこにいますか?
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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