松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

ウクライナの人々のために

「宿屋には彼らの泊まる所がなかったからである。」(ルカ2:7)
 先日の礼拝でウクライナ民話『てぶくろ』という絵本を紹介しました。 お爺さんが落とした手袋に、一匹のネズミがやってきて中に入る。そしてカエルがやってきて、「入れて」と頼むと、ネズミは快くカエルを迎える。そのようにして手袋の住人たちは迎え入れられ、迎えていく。それぞれの大きさや姿、かたちも違います。でも、そうした多様性を包み込むように手袋は不思議なほどに柔軟性を発揮する。 主イエスをこの世に遣わしてくださった神さまは、地球という手袋、あるいは私たちが作りだす社会という手袋に、そうした柔軟性を期待しておられたのではないだろうか、と思います。 すでにこの世界に生を受けた者として、手袋の住人となる権利を持つ者として、自分とは違った人々と共存する責任がある。盗んだスペースで自分だけがいい思いをするのではなく、むしろもっと豊かな拡がりを経験する世界へと導いておられる。 そのために、当時の世界の片隅、誰も知らないベツレヘムの村の家畜小屋に、主イエスはひっそりと生まれて来られた。それは、社会から弾き飛ばされた羊飼いたちを神の国という手袋の中に迎え入れるためでした。そしてその直後、襲い掛かろうとするヘロデ大王の手を逃れエジプトに政治難民として身を寄せて行かれます。今、ウクライナの人たちは、着の身着のまま、祖国を追われ、その数、百万人以上と報じられていました。 「この大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではなく、…あらゆる点で同じように試練に遭われたのです。それゆえ、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜に適った助けを受けるために、堂々と恵みの座に近づこうではありませんか。」(ヘブライ4:15−16)とあるように、今も主イエスはウクライナの人たちと寄り添ってくださっていることだと思います。
 いってらっしゃい。
 牧師 松本雅弘
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