松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

不信と不安の中で

「八日の後、弟子たちはまた家の中におり、トマスも一緒にいた。戸にはみな鍵がかけてあったのに、イエスが来て真ん中に立ち、『あなたがたに平和があるように』と言われた。」(ヨハネ20:26)
 現代はある意味で「不信の時代」です。いや、「不安の時代」と呼んでもよいかもしれません。多くの人は不信と不安の虜になっています。何を信頼してよいか分からない。未来の予測がたたない。そうした中で不信と不安が心を支配しています。そして、心の中に不安があると、それを忘れよう、それを避けようと、一時的な気晴らしをしたりします。トマスも私たちも、神さまの許に立ち帰るように私たちは招かれています。 ここでイエスさまはトマスに対して「平和があるように」と言われました。これは苦しみや悩みのない状態を超え、むしろ様々な苦悩や矛盾の中でも、神さまに信頼し、その苦悩や矛盾と向き合いながら、それを克服していくところに生まれる平和、平安を意味する言葉です。 聖書は、この真の平和こそ、実は神さまがくださるもの、神さまからの賜物なのだ、ということを教えているのです。 私をキリストに導かれた宣教師は「自分は死ぬのが怖くありません」と断言していました。高校生の私は〈強がり言ってら。死んだら終わりじゃないか〉と思っていましたが、一方でその真剣さに心打たれ、求道を始めるきっかけとなりました。 聖書の中に、「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つひとつの言葉で生きる」というのがあります。 健康上問題が無くても心に悩みや不安を抱えていたら、いくら体力や能力があっても、それを発揮することができません。逆に、暗い思いで一日を始めますが、ちょっとした友だちの言葉で、息を吹き返すように、元気になることもあります。 トマスはイエスさまとの出会いで、これを経験したのです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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