松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

私たちのアイデンティティー

「ですから、あなたがたは、もはやよそ者でも寄留者でもなく、聖なる者たちと同じ民であり、神の家族の一員です。」(エフェソ2:19)
 ブラジルのマッタの教会を訪問した時のことです。サンパウロ空港に到着すると、そこには二つの通路がありました。一つは、ブラジル人専用、もう一つは外国人専用の通路です。 その時、ブラジルに入国できたということは、全く、ブラジル政府の好意によるもので、入国が許可されるかどうかは、相手側に百パーセント依存しているわけです。 今日の聖句でパウロは、あなたがたは「もはやよそ者でも寄留者でもなく、聖なる者たちと同じ民であり」と語っています。新共同訳では、「外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者」となっています。 つまり、救いの御業にあずかって神の国の民になった私たちは、外国人専用の列ではなく、神の国の民の列に加わり、無条件に天の御国へと入国が認められる存在であることを意味しています。しかも地上にあって、すでに天に国籍がある者として生きることが許されているのです。そして「聖なる者」とは神の所有の民になったということです。 さらにパウロは、私たちを「神の家族」と呼んでいます。家族であるとは、ありのままの自分で居ていいという意味でしょう。誤解を恐れずに言えば、面倒をかけたり、かけられたりすることができる間柄になったことです。 この時のパウロは、囚人として不自由を経験していました。不満や不平を言い出したら切りがなかったと思います。でもパウロはそうしませんでした。なぜなら、囚人である前に天に国籍をもつ神の国の市民であり、神の家族に属する、神の子として自覚をもって生きていたからでしょう。この身分こそ、全ての立場に優先するものなのです。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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