松本雅弘牧師の日々のみことば

月曜から金曜の毎朝、高座教会の牧師からメッセージをお届けします

弱さを分かってくださるお方

「この大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではなく、罪は犯されなかったが、あらゆる点で同じように試練に遭われたのです。」(ヘブライ4:15)
 ある日のこと、イエスさまは弟子たちと舟に乗り込み、「湖の向こう岸に渡ろう」と言って出発しました。その途中、眠ってしまわれたのです。 日頃、人々に囲まれて生活していました。弟子たちを訓練し、神の国の福音を説き、群衆を相手に丁寧に教え、病気を癒やし、悩みに応えて生きる日々の生活でした。 確かに、人々の必要に応え、彼らが恵みの中で新しくされ、変えられ、救われていくことは、大きな喜びだったでしょう。ただ一方で周囲には好意的な物の見方をする人たちばかりではなく、陰で非難する人々もいました。日々の激務に加え、そうした人々の存在はイエスさまをどれだけ苦しめ、疲れさせたかと思います。 「きつねには穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない」というイエスさまの言葉が出て来ますが、疲れを癒やす場が本当に少なかったのでしょう。ですから舟の上でしばらく休まれたのです。弟子たちの中には元漁師がいましたから、安心して任せておられたことだと思います。 ここには神でありながらも人間として、私たちと同じように弱さと限界をもって生きておられた人の子イエスさまの姿が実によく示されています。そこに見る「イエスさまの弱さ」は信頼を裏切るどころか、かえって「眠り」を必要とする人間であることを私たちに教え、私たちはそのことによってイエスさまに親近感を覚えずにはおれません。 十字架の前夜、肝心な時、疲れがドッと押しよせ睡魔に負けてしまった弟子たちに対して「心は燃えても、肉体は弱い」とお語りになった背景には、こうしたご自分の体験があったと思います。イエスさまは、あなたの弱さを分かってくださるお方です。
いってらっしゃい。
牧師 松本雅弘
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